学校法人森友学園(大阪市)を巡る財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、2018年に自死した同省近畿財務局職員の赤木俊夫さん(享年54)の妻、雅子さん(49)が国などに損害賠償を求める訴訟を起こして18日で1年になる。真実を知りたいと取り組んだ日々をふり返り、「トシくんへ」と亡き夫へあてた手紙を朝日新聞に寄せた。
1年前、夫が自死したのは改ざんを強制されたからだとして国などを訴えた。それまでの2年間、喪失感から睡眠薬でも眠れず、真っ暗なリビングのソファに座り、月明かりに照らされるベランダの植物をぼんやり眺める日もあった。
当時は実名を伏せ、提訴の記者会見にも出なかった。国にたてつく裁判だとネットでバッシングされるのがこわかった。
約10日後に改ざん問題の国会での再調査を求め、ネットで弁護団と署名活動を始めると3カ月足らずで35万筆以上が集まった。「一人じゃない」「応援します」。そんな手紙が約300通届いた。「好意的な声で驚いた。応えるには、私も名前を出して訴えなきゃって思えるようになった」
記事の後半では、雅子さんが夫・俊夫さんにあてた手紙の全文を掲載しています。
本名を公表し、迎えた昨年7月…
2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル